なぜ、ホリスティックなケア?

2014/01/12

動物医療の高度化に伴い、MRIやPETなどの人間並みの特殊検査が可能になり、また難易度の高い手術や放射線治療などの高度治療を動物たちも受けられる時代になりました。
一般の動物病院から、専門病院や大学病院へ、検査や高度治療を受けるために、紹介となるケースが増えてきています。

渡辺由香先生と猫かし、一方では、このような高度医療の受診を前に、高額な検査や治療費という高いハードルと、検査や治療を受けるときに生じる心身のストレスを考慮されたときに、不安や躊躇が生じることも起こるようになりました。
高度医療を受けない選択肢はないか、受けない場合に、何か助けになるケアがないかetc,,,
 高度治療を受けた場合でも、手術や放射線治療後のフォローやケアの内容如何で、患者動物の苦痛や回復に大きな差が出てくることも予想されます。

 多くの飼い主様は、現代治療で病気を治療しても、また治していても、治療以外の悩みや相談、予後の不安を抱えていることは多いのではないかと思います。
 そのような背景に直面するに至り、何か獣医である私が出来ることがないか、いろいろな方面から可能性を探して10年が経ちました。同じ志を持つ同士が集まり、ホリスティックな学会が発足し、情報交換が始まりました。そしてやっと、獣医医療の現場にも、統合医療という形での診療形態が始まりつつあります。

 私達、ホリスティック診療を行う獣医師は、病気予防の相談から、病気治療にまつわるいかなる相談に対しても、専門家として、適切な対応が取れるよう、広く大きな健康地図を用意して、診療に携わっています。
 高齢動物、難治性疾患などのケースでは、機能回復のためのケアから、数年先にやってくるターミナルケアに至るまで、最後までそのコらしい暮らしを、ご自宅で過ごせるよう、そして理想的な看取りのフォローまでご一緒させていただけるよう、努めている次第です。
 ホリスティック診療をスタートさせて、10年近く経ちますので、ホリスティックなケアをしながら、旅立ちを迎える機会をいくつも経験させていただいております。これらの経験から確信していることは、自宅でのお看取りが、耐え難い苦痛や混乱なく、静かに、驚くほど適切な時期に迎えることが可能ということです。

 この頃では、この旅立ちに向けて、食事を整え、病気にならない暮らしをし、病気や老いを迎えても、日々精進する前向きな思いを身につけること、それが大切だと思うようになりました。なぜならば、旅立ちの先に続きがあると思えるようになったからです。ホリスティック診療の先駆けでいらっしゃる、私が大変尊敬しています帯津良一先生のお言葉に、元気な魂でもって、あの世に飛び込もう、というものがあります。まさに私の目標になっています。

動物たちも一緒に飛び込んで参りましょう。
次のステージをより良いものにするために。

そのために、ホリスティックなケアは大切な手段となると思っています。
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